2011年6月17日金曜日

インド・香港そして神戸で考えたこと(2)

③香港やシンガポールの一人当りのGDP(国民総生産)はイギリス以上になった。

国の「経済的」発展は、鄧小平氏やリー・カン・ユー氏のような政治家一人の考え方一つで決まってしまうと考えると、非常に興味深い。

今、この文章は、ロンドンに向かう英国航空の中で、シベリアの大地を見ながら書いている。

もし、ゴルバチョフ氏がもっと政治力をもっていて、より完全に国内改革をやり尽げたならば、もし、エリツイン氏の健康状態がもっと正常に近く元気に活動できたら、ロシアの人々の暮らし向きは今の10倍以上は良くなっていたに違いない。


④返還前の香港はバブルのはじける前の東京とそっくり同じだ。

日本円にして2億円、3億円のマンションが飛ぶように売れ、値上がると思われる不動産はどんどん買い、2~3か月後に20~30%値上がればすぐに売り、「利ざや」を稼ぐのが「ビジネス」と思っている人が多い。

いつかはじけることはみんな知っているが、はじけるまでに、儲けるだけ儲けようと必死だ。

どこまで香港の影響を中国が受けるかが問題だ。

一昨年、何回か上海や杭州市に行ったが、郊外を車に乗せてもらい走っていると何万台、いや何十万台もの真っ黒な色をした「耕運機」を軽トラックにした乗り物に出会い驚いた
(数年前にプノンペンに行ったとき、向こうから見たこともない車が砂けむりをあげて追ってくるのを見てびっくりし、よく見たら戦車だったのでもう一度びっくりした覚えがある。
中国の耕運機利用の小型トラックも驚きだ)。

あれだけの台数が黒煙をあげて走りまわって大気はどうかといえば、鼻の中が真っ黒になるのは、ジプニーだらけのマニラや大渋滞のバンコクと全く同じだ。

中国沿海部の超スピードの経済発展は、ジェット気流に乗って日本に公害(酸性雨)をまき散らす原因ともなる。

日本の政府開発援助は中国の公害問題の研究のためにも、より多く使うべきだ。

「金欲」は「物資欲」となってあらわれ、香港の人々のように全中国の人々が経済活動をし始めると、生活レベルは急激に向上するかも知れないが、
日本が味わったのと同じ苦しみを中国国民が味わい、人口が多い分だけ、近くの国に迷惑になる可能性も多い。

⑤インドは人口が約9億人ちょっと。

中国は約12億人ちょっと。

2国を足すと約22億人。

世界の人口はおおよそ56億人と言われているので、インドと中国の二つで世界の40%を占める。

「中国に行くと騙され、インドに行くと病気になる。近寄りがたい国である。まして行ってビジネスをするなど論外。」
というのが日本人の大方の考えかもしれない。

ただ両国とも社会主義とはいえ、市場経済を完全に取り入れ、「規制なし」、「自己費任」、「自助努力」を国是としつつあるので、大発展の可能性がある。

経済的な苦労もしつくしている。世界にむけて21世紀を生きようとする人は、両国を年に1~2度は訪れるべきかと思う。




3.おまけ-そして「神戸」
震災後神戸には5回ほど行き、その復興ぶりを見せて頂いた。

芦屋に友人がお住まいなので励ましに行くのが直接目的であった。

昨日はダイエーの中内功会長から、ポートピアホテルの国際会議場でこけら落しの講演をきいた。

農工社会の続きは「knowledge」つまり「知識」社会が到来する。

知識のネットワークを構築して21世紀を生き抜けとの主旨だ。

「地震対策は」と友人の先生に質問したら、目の高さ以上の所に物は置かないこと、できるだけ押入れの中に物は収納すること、一階建の家に住むこととのご返事だった。

大型・テレビが寝ている奥様の頭のすぐ横まで飛んできたとお聞きしていたので、テレビも押入れの中に入れておき、寝るときにはふすまを閉めた方がよいのですか、とお聞きしたら笑っておられた。



注:
インドには、栃木県経済同友会・アジア部会「インド経済視察団」の一員として参加。
香港には、栃木県経済同友会・新世紀経営研究会「香港経済視察団」の一員として参加。
神戸には、「全国経済同友会セミナー」に参加のため出かけました。


参考文献:
The Ecnomist 3月1日号、23ページ~25ページ「The ASIAN MIRACLE」
-3月7日執筆-



震災のときに一緒にテレビを見ていた中国からの留学生に、「あんなにひどい状態なのに人々はなぜ神戸から歩いてでも逃げ出さないのか」と何回も質問を受けた。

そのときは、「地震は必ずおさまり、全力を上げて復興をするためだ。逃げたら何にもできなくなる」と答えた。

神戸の人々は、よくがんばってたった2年間で街をここまで立て直した。

本当に尊敬に値する。

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