2012年9月10日月曜日

「勉強とは何か」を考える(7)

---続き

その分野の「師匠」、「大家」の先生の教えは、はじめの数年間は別世界、もっといえば宇宙の言葉を聞いているようですが、だんだん慣れてきますと、例えば10~15年くらいたつと霧が晴れたように「ああ、あれはそういうことだったのか」と、「ジワーッ」とわかってくることが多いようです。

ただ、頭でいくらかはわかっても、実際にそれが実行できるまでにはもう5~10年くらいはかかるのが普通です。

なぜなら、頭ではわかっても、しくみがなかなかでき上がらないからです。

その道の「大家」、「師匠」の教えが実行できるまでには、早くて15年、普通20年~25年かかるのではないかと考えます。

ただ、時間はかかっても、その道の「大家」「師匠」の下に就くのと、そうでない人の下で学ぶのとでは雲泥の差が生じます。

第3は、「励まし合う仲間」を一人でも多くもつことです。

「勉強」は「一所懸命」になればなるほど辛いものです。

その辛さ、ストレスのために、勉強を途中で中断する人は山ほどいます。

そこで大切なのが「励まし合う仲間」を一人でも多くもつことだと思います。

様々な勉強会に行き、心と心が触れ合った人とちょっとの間だけでも立ち話をしたり、時間があったら食事をしたり、お茶を飲むこと。

できれば、行き帰りを一緒にしてその間に話をすること。

もっと親しくなったら、相互に訪問し合い、率直に意見交換をすることが「勉強」を進める上で大事です。

例えば、高井伸夫先生の主宰する「東京高井倶楽部」のメンバーは、高井伸夫先生を囲んでの勉強会が終了後、近くのカフェでソフトドリンクを飲みながら、近況報告をし、お互いの悩みを打ち明けたり、これからどうするかを親しく話し合っています。

「励まし合う仲間」を高井先生によって作ってもらえたと喜び感謝しています。

第4は、自分自身で勉強会を主宰し、志を同じとする人をたとえ数名でも集めて、定期的にお互いの勉強を深めることです。

例えば、開倫塾では1997年より経営品質について研究をし、日本経営品質賞を目指した取り組みをスタート。

地方版ではありますが、教育機関としては日本で初めて2002年に栃木県経営品質賞知事賞を受賞しました。

教育機関で経営品質の勉強をするところはないかと探しましたが、見い出すことができませんでしたので、受賞後、全国の教育機関の中で経営品質の勉強をしたい人を募り「教育経営品質研究会」を立ち上げ(2003年度)、毎年10回位勉強会を開催しています。

2007年度で4年目に入りました。

10名内外の小さな研究会ですが、メンバー同志が相互訪問をしたり、昨年よりその研究会のメンバーが中心となって、年1回先生方の授業の腕を競う「全国模擬授業大会」を開催するに至りました。

2008年度は、日本の学習塾や予備校にあたる韓国の「学院」の先生方にも日本の先生の授業を見て頂く計画をしています。

第5は、勉強した内容を自分なりによく「理解」し、その内容を「身に付ける」、つまり「定着」させて、実際の生活や活動、仕事に「役立てる」ことです。

(1)よく理解するためには、厚目のノート・ブックに勉強している内容の「メモ」を取り続けること。

取った「メモ」や勉強会等で配付された資料に十分目を通して「理解」したり、必要な内容を「定着」(身に付ける)するための「時間」が必要と考えます。

昼間の空いている時間、夜の1時間や早朝の1時間は、勉強した内容の「理解」と「定着」のための時間とすることが大切だと考えます。

(2)同時に、「理解」「定着」した内容を「自分の頭でまとめること」、まとめ上げたことをできるだけ簡単な文章にして残しておくこと。

そのまとめ上げた文章を何回も何十回も読み直し、どうしたらよいかを考え抜くことも大切かと思います。

---続く

p.s
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