2012年5月8日火曜日

学社(学校と社会)融合を目指して -千葉県習志野市立鷺沼小学校から学ぶ-(1)

鷺沼小では、朝9時から夜9時まで土、日も学校の空教室の民間開放をすすめている。   1.授業以外でも、地域の人による子どもとの交流がある。 (1)「学校という聖域」で大人と子どもが活動する学社融合は、世代間交流による街づくりそのもの。ここに、地域再生・教育改革の鍵がある。 (2)技術を持たない人でも自由に参加できるので、若い父親や母親が子どもと共に参加して、高齢の人と共に活動する。 (3)例えば、鷺沼小の「おやじの会」によるヤキイモ会では、廃材を切ったり薪割りをするところから始まる。子どもたちは、6年生になるまで「まさかり」は使わせてもらえない。これは、鷺沼小の「おやじの会」の厳しい約束だ。   2.鷺沼小の授業事例 (1)技術を持っている人は、生き甲斐(がい)を持って小学校の学社融合活動に参加する。 ①高齢者の生き甲斐は、人々への役立ち感を持ちながら生き続けること。街で子どもたちに出会ったときに、声を掛けられたりすると無上の喜びとなる。 ②高齢者は、「技術がある」「時間がある」「子どもの学びのペースで待つことができる」。 (2)高齢者は、経験がある。 ①それを語れる場があることで、役立ち感となる。 ②戦争体験の語り授業。今は病気療養中だが、枕元には子どもからの感想文がある。「来年も6年生に語れるように、元気にならなくちゃ!」と療養に励んでいる。 (3)授業は、学校生活で一番重要なもの。 ①校長も、率先して授業研究を行うとよい。 ②担任以外の大人が日常的に教室に来るという雰囲気が当たり前になる一方で、授業を大切にする校内の緊張感が高まる。 ③ボランティアによる放課後の授業も。「陶芸」は、大人も楽しみ。 ④無理のない範囲で子どもとの触れ合いが活発に行われることは、地域で共に生活する大人(特に高齢者)にとって喜びとなる。   3.安全を守る (1)日常的な活動の積み上げを通して、学校からの「子どもを守ろう」という呼びかけにも、地域はすぐに反応する。 (2)自分の孫が通う学校、自分の子どもが通った学校は、「おらが街の学校」そのものだからだ。   4.街づくりのための「人材」についての3つの考え (1)学校へ来てくれる、能力ある大人。 -学校へ来てくれること自体が、能力と考える- (人材バンクとして固定するのではない) (2)ただ学校で子どもと共に過ごす大人        -大人の後ろ姿を、子どもに見せたい- (3)子どもこそ「人材」ということが、街づくりの過程でわかってきた    *子どもの安全に関する参加は、街づくりの意識を形成するのに取り掛かりやすい

0 件のコメント:

コメントを投稿